メディアによるコミュニケーション環境の拡大

日本心理学会第68回大会・自主ワークショップ「メディアによるコミュニケーション環境の拡大―『学び』への影響と心理学の課題(2)― 」(於:関西大学 2004/9/14)において,会話エージェントを用いた講義支援について発表させていただきました.
ワークショップでは私のほかに,工学からは産総研の松尾さんによるblog情報支援,心理学からは情報通信研究機構の山下さんからPOCを用いたフィールドにおける学びについてご発表があり,学際的な議論が行われました.
会場からはメディアの種類と受け手の理解度との関係についてご質問を頂きました.会話エージェントはごちゃごちゃしすぎではないか?つまり,コンテンツを表現するに当たって,音声,画像,テキスト,キャラクター etc… とメディアの種類を増やすことが本当に聞き手の理解を促進するのだろうかということです.私の回答としましては,メディアが豊かになることの聞き手にとっての最大の利点は,多モード性であるということです.発表では会話エージェントの利点として多モードのコンテンツを作成可能であることを挙げました.それは,言語情報/非言語情報,テレビのような受動的視聴/能動的な対話,一人称表現/多視点表現,キャラクター中心/映像中心,など多様なモードを状況に応じて使い分けられるということです.利用可能なモードが少ないと,コンテンツに緩急やフォーカスをつけるのが難しくなります.現在,まだ私の分身エージェントではモードの使い分けが不十分ですが,今後の重要なテーマであると考えています.この点については山下さんから,メディアの利用者にとってどのようなメディア(と,その組み合わせ)が有益であるのかということを,利用者の置かれた文脈と合わせて心理学的に明らかにする必要があるとのご指摘を受けました..
松尾さんのご発表は,blogを用いてオンラインとオフラインの世界を繋ぐイベント空間情報支援に関するお話で,blogを日記ツールに留まらないオンライン情報ツールとして広く捉えておられる点を興味深く思いました.
山下さんのご発表では,学ぶ主体にとってメディアとは知識を理解するためだけのものでなく,自己表現やコミュニケーションのスキルを学ぶためのものでもあるという点を強調しておられました.
ワークショップ終了後,司会の藤原さんと発表者の皆様とともにお茶をしながら今後の話を.また,松尾さんとは帰り道でご一緒して,FOAFとソーシャルネットワーキングサービスとの関連について疑問に思っていた点について色々教えて頂きました.
ワークショップでは企画者,発表者の皆様,また来場者の皆様,大変お世話になりました.ワークショップのページにはそのうち議論のためのblogページも開設されるとお聞きしています.今後,そちらのほうでも宜しくお願いいたします.

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「知球」 公開

情報処理学会第110回ヒューマンインタフェース研究会(於ATR, 2004/9/10)で,「知球」を発表しました.(発表内容は近々ナラティブログ化します.)
今年4月以降の研究成果をまとめたものです.急ピッチで進めてきましたが,今後まだまだ加速します.
久保田秀和,角康之,西田豊明,”「知球」:持続的に発展可能な時空間記憶の構築”,情報処理学会研究報告,2004-HI-110,pp.1-8,2004.
論文原稿(PDF形式)はこちら.

SID2004

7/4から7/9まで,SID2004へ参加するためオランダへ.
Twente大はキャンパス内無線LAN完備なので,通信できてしまう.
加えて,FOMAのローミングサービスで電話番号もいつもどおり.
知らずに電話してきた人がいたら驚かしてやろう.
(ちなみに国際通話分は私が払うことになる.)
ところで明日出発であるが,今SID2004のサイトが落ちている.
必要な情報をダウンロードしておいて良かった.

EgoChatのページ

EgoChatのページを作成.
音声配信するにあたって別の研究プロジェクトがフリーで配布している音声合成システムを利用させていただいている.日本語音声は前にも紹介したGalatea Projectより,英語音声はEdinburgh大 CSTR(The centre for Speech Technology Research)の開発した多国語音声合成システム Festival である.
デフォルトでは商業に若干及ばないが,韻律をこちらで自由に操作できる点が素敵だ.